Movie : 『永い言い訳』『シン・ゴジラ』

今更「シンゴジラ」
公開になったばかりの西川美和監督最新作「永い言い訳」
の二本、見てきました


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『永い言い訳』西川美和監督
映画HP http://nagai-iiwake.com/

西川監督とは、監督デビュー作「蛇イチゴ」2002年の頃から知っているから
もう15年の付き合いになるのか
、、、付き合いなんて言っても最近は新作が出る際に連絡取り合うくらい
あ、前作『夢売る二人』ではピアノで絡ませて頂きました、、、

な話は置いといて、公開になったばかりの新作です
これまで通りの、彼女の、人の中に潜む闇をほじくりだす様な作品です
初期は彼女の地元である広島を想像させる、田舎を舞台にしたものが多かったけど
前作『夢売る二人』から舞台は東京〜都会に

今作の主人公は本木雅弘演じる小説家
彼のことを監督は
『自己評価がすごく低い人、
それが故に色んな問題、誤解を産み出す人』
と主人公&本木雅弘を重ねて説明してましたが、それ故か
俺自身とすごく被っている感覚に襲われて
「何故俺のことを知ってるんだ?」という感覚で見るハメに
つまりすごく「いやぁな感じ」を胸に見るハメになりました
(それがどの部分かはここでは述べませんが 笑)

でもその「いやぁな感じ」を払拭するのが
竹原ピストル演じる大宮さん
彼のストレートすぎる存在は、
ピストルそのものでもあり、
そのストレートさでもってかろうじて「いやぁな感じ」が中和され
少しずつ話は前向きに進んで行くんだけれど
ストレートすぎる彼の家庭でもやはり問題はあり・・・

・・・そんな、日常に潜む「膿み」を描き出すスタイルは
新作でも絶好調です
「何故俺のことを知ってるんだ?」という感じは
タイプ違えど、村上春樹の諸作にも言えるあの感じ
でも春樹よりは社会との距離感は近い、そんな感じ

監督の作品の音楽はこれまでずっと
カリフラワーズ〜モアリズムの中村氏がやってきてたんだけど
(そのお陰でおれも近いところにいました)
今作では遂に離れたようで
そのせいか、より、都会を感じる音ではありました
手島葵の曲などもすごくハマってました

是非映画館で、我々の日常の「膿み」をご覧になってくださいませw


*****

『シン・ゴジラ』庵野秀明 監督
映画HP http://www.shin-godzilla.jp/

こちらはレビューするまでもなく、既に大ヒット映画です
公開が7.29とのことなので2ヶ月半も経ってるのに、
今日も席はかなり埋まってました
横でこそこそ話してるのを聴くと「もう5回目」なんて言ってる人もいましたね

凄くテンポの速いセリフ&展開
政治批評性もありつつ、科学的批評性もありつつの深みのある感じ
東京〜神奈川の街がどんどん破壊されて行くリアルさ
面白さのポイントは色々あげられるでしょうが

そもそも映画ゴジラをちゃんと見たこと無い自分としては
あとこういうパニック系な映画はそもそも好きじゃない、という自分としては
「うまく出来たエンタメ」とまでは思いますが
この大ヒットという理由までは何とも説明出来る程キャッチ出来たものがありませんでした

だって「ディープインパクト」「インディペンデンスデイ」などの形でもって
すでにアメリカを中心に定番となっている型です
(歴史考証は出来てませんが、日本もその歴史に深く関わってるのかもしれませんが)

この手のものの存在理由で聴いたことがあるのは
「咄嗟の時に、攻撃的な決断を下せるほうが有利だ」
という危機管理の啓蒙のためにアメリカが始めたという話です
その真偽は分かりませんが、
他の国でどれだけ「流行遅れ」となっても
アメリカは常にこうした「パニックもの」を作り続けてきた
というのはそんな需要があるから、必然性があるからでしょう
という意味では上記の「危機管理の啓蒙のため」という話はあなどれない気がします

常に国内に命をおびやかす危機が蔓延しているアメリカという国だからこそ
常に戦争を世界中でやってきているアメリカだからこそ
な側面だと思うんですがね

こういう常軌を逸した生命体「ゴジラ」によって攻撃される
そこから始まる政府のバタバタと
そこから始まる次のステージに向かう日本

大きな事件、無理矢理なテコ入れでもないと
日本はもう変われないのでは???
という空気感が今の日本にはある

大ヒットの秘密はそういうことなんでしょうかね?
事実、俺も知っている街が破壊されて行く様を見るのだけは
少し快感がありましたから・・・

 
*****

いまのところこんな温度感と考察で
#SOUL大学 はぐいぐい講義を進めてます
何か文章をどんどん、どんどん書きたいモードになっちゃってます

最新講義は
#SOUL大学 04
〜サザエさんエンディング曲はパクリか引用か〜
日本の音楽シーンの歴史をすっごくかいつまんでですが、
01-04の講義にまとめてます

どうして巷に溢れるポップスはどれも同じに聴こえるのか?
が分かります
マキタスポーツの「すべてのJ-Popはパクリである」よりも一歩踏み込んで記してますよ
この量、内容でひと月1000円は大安売りだと思いますよ

https://salon.synapse.am/salons/soul/timeline

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by jazzmaffia | 2016-10-15 23:17 | SWING-OによるReview | Comments(0)

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