<   2011年 07月 ( 1 )   > この月の画像一覧

旅の本とピアノ

今週末には
絵描きのNOVOL氏と2人だけで
"SOUL PIANO,SOUL PAINT"というイベントをやります

そこでは最近読んだ旅の本などをちらっと読んだりしながら
その国の音楽、その国風?な音楽をピアノで奏でてみようかと
自分の中の実験だけど
うまく演出できたら、凄く心地よい時間に出来るんじゃないかなと

ではライブの告知は最後に取っておいて
旅の本をいくつか紹介しましょう

**********

d0094512_154028100.jpgd0094512_1541124.jpg



全東洋街道 藤原新也 著
今まで読んだ中で一番刺激に満ちた旅の本だったな

「人間は肉でしょ
気持ちいっぱいあるでしょ」
という娼婦ドルマの証言から始まる旅

まず写真の良さにやられた
なんだろう、腰に来る感じというのだろうか?

そしてあっけらかんと娼窟に住んでしまう感じ
そして裸な言葉を抽出し、詩的に書き出していく
「ジプシーは水だ いつも流れている
ひと所に長居しちゃあ腐って行くぞ」
「娼窟街のことをゲネルエブ-みんなの家-という」

そしてある雑誌の表紙になっていた、
娼婦を追い求めてトルコを動きまわる感じ

なんだろう、決して大層な教訓に向かっているのではない、
底辺、ゲトーのリアリティがうごめいている
素敵な旅の始まり、、、な「上」

***

そして旅はチベットの山奥へ 、な下巻
相変わらず写真は腰に来る

チベットのくだりも
ビルマ(現ミャンマー)のくだりも
タイのチェンマイのくだりもいいし
香港のくだりは感動的ですらある

そして最後には著者によるアジア分析だ
イスラム世界の鉱物世界の酸性宗教
ビルマ以東の植物世界のアルカリ性宗教
という話もいいが
著者が記した1980年の時点での下記分析だ
「タイあたりから目に見えぬ神の崩壊の兆候が匂いはじめている。
・・・つまりそれは人間の老いというものに対する嫌悪である」

東洋の端でもある日本は
実は西洋の端でもあったのだと
、、、
まぁ若干の懐古主義的なきらいもあるので
(つまりは若干現在を悲観視している)
全ての分析を納得できるわけではないけど
その足で全東洋を歩いてきて感じた著者の分析は説得力に富む
最終章「旅やがて思想なり」は一読の価値はあるよ




d0094512_15504520.jpg


旅で眠りたい 蔵前仁一 著
気軽に読める旅行記だよ」
という友人本屋の勧めで購入した

バックパッカーの聖典の一つだとか
そんな重苦しい肩書きは抜きに
さらっと読めるさらっとした肌触りの旅行記だね

徹底して安宿を選び、値切る感じ
色んなハプニングや出会いをさらっと自然体で受け止めている感じ
などは「いいなぁ」と思うね

日本から西へ西へ向かってトルコまでのアジア横断ルート
すなわち先に紹介した『全東洋紀行』の真逆のルート

でも個人的にはやっぱり『全東洋紀行』のほうが好きだね
そこまでブラブラ出来ない&するつもりはないが、
旅はしたい
そんな俺にとってはバックパッカー的であっても
そこに色んな詩的なものや精神的な体験談を欲してる



d0094512_15535667.jpg

最後の冒険家 石川直樹 著
これまた知人の古本屋の勧めで購入
あっと言う間に読める冒険家による冒険家のドキュメント
(作者本人は自らを冒険家とは認めてないが)

熱気球による冒険に命をかけた男、
神田道夫が本作の主人公で
著者自らも彼と一緒に太平洋横断にチャレンジ&失敗した経験をもつ

神田がいかに熱気球に魅せられていたか
そしてこの現代における稀有な「冒険家」であったか
というのがよく分かる

熱気球による高度記録
熱気球の長距離世界記録
などなど数多くの達成の裏に隠れた失敗の数々が
その「冒険家」たる所以ともいえよう

ヒマラヤ山系のナンガパルバット越えに成功した際の話は壮絶だし
著者自ら同行した太平洋横断の失敗談は更に壮絶だ

でもこの本の一番のクライマックスは最終章であり、
表紙の写真だね
北太平洋のど真ん中で遭難し、置き去りにした熱気球のゴンドラが
4年の歳月を経て、アメリカ沖経由で鹿児島の南の小島に流され、
打ち上げられていた
その島、悪石島は著者が取材で訪れたこともあった島だった

小説家にはかけない、美しすぎるスケールの物語がここにはある


**********

などなど、色んな旅、そして冒険というものをピアノの上に置いて
このイベントをやってみようと思います

d0094512_1554191.jpg

■7月9日(Sat) @下北沢Seed Ship
“SOUL PIANO, SOUL PAINT”
SWING-O piano solo live

18:00 open/start
charge 2,500yen
俺のソロピアノと
ライブペイントNovol(Dezille Brothers,近藤房之助などのジャケットも彼です)
久々DJ復活の小市芽来
とのコラボです
夕暮れ時を素敵に演出しますよ
http://www.seed-ship.com/
[PR]

by jazzmaffia | 2011-07-04 16:03 | Recommend | Comments(0)