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目を見張るアウトサイダーアート

先日茨城県つくば市の、
ちょっとした祭りの一環で演奏しに行ってきた
その会場がこの、田井ミュージアムだった

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倉庫を改造したと思しきこの中の一室は
知的ハンディーキャップのある人たちの為の
アート制作部屋&展示場になっていた
いわゆる、アウトサイダーアートと呼ばれる作品が
制作途中を含めて多数飾られて、転がっていた

アウトサイダーアートと呼ばれるものは
このような本を持っていたので、どんなものかは薄々知っていた

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この本に出てくるものは
どれも強烈なものばかりで、
ある種、ピカソやマティスなどより「衝撃的」な作品たちだ

あと最近紹介した
夜露死苦現代詩
などに出て来る、知的障害者による詩も、
ぶっ飛んでいて、かつ胸をえぐるような言葉に溢れていて驚いたばかりだった

そして、知ってはいたが、
初めて目の当たりにしたアウトサイダーアート作品がこれだ
強烈な作品たちの一部をご覧あれ

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注1(一部ピンぼけなのは申し訳ない)
注2(作者側には許可を得てませんが、こうして紹介することは悪いことではないと信じてます)

、、、きっとこの写真だけでも伝わるエネルギーがあると思う
なんとまぁ、色んなものを削ぎ落として、原色直球で攻めて来ることか
そしてその直球の速度の半端ないことったら・・・

それらはこのように日常、展示されつつ、
その横で制作が続けられているらしい

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生で見たい方は是非、
つくば市の田井ミュージアムに足をお運び下されv
問い合わせはこちらまで

NPO法人 自然生クラブ
http://jinenjophotoalbum.wix.com/jinenjo-club


*****

このような圧倒されるアートを見て、
圧倒される詩を読んで、
更に先日紹介した「音楽嗜好症」の話を振り返ると
健常者とされる俺自身と
あちら側とされるところの距離の近さを、むしろ感じた
って話をしたい

何故なら彼らと、自分の違いは
この頭の中の、脳の一部の動き方が違うだけなのだ
彼らは脳のある部分が確かにうまく機能していないかもしれないが
確実に俺と違う機能が働いているのがわかる
決して、川を挟んだ向こう岸ではない

これは、たとえ今健常者の部類である俺も
いつ事故に合って脳に障害をもつことになるか分からないし
無事長生きしたとしても、老齢化と共に訪れる状況かもしれないし
つまりはこれを読んでくれている貴方にも訪れ得る状況だということ

上記の絵の作者たちに直接、絵に感動した旨を伝えても、
本人達の自意識では受け止めてくれないかもしれないけれど
1人の人間が、色んな人の手助けを得ながら、
その作品でもってある男を感動させた という事実
これは紛れも無く普通の人間としての行為だ、と思った瞬間だった

そうだなぁ、想像するならば、
万里の長城やピラミッドやマチュピチュやナスカの地上絵のような
皆が好きな、でもある種狂気的な規模の人間の痕跡というのは
恣意的にせよ他意の強制にせよ、
結果このような「何かに激しくのめり込んでしまった状態」を経ないと完成しないはず

アウトサイダーアートを販売したりしているのを
「障害者を使ってビジネスをしてる」という見方をする輩もいるらしいけど
その見方そのものが、人をあちら側とこちら側に分ける発想だよね

俺は素直に、これらの絵を見て、何なら欲しいなと思った
どこかのオシャレなカフェに飾って欲しいなと
うん、カフェでギャラリー展示なんかしてる方は
是非そうした試みもやってみてください

これからは、こんなグレーゾーンを楽しむことが必要な時代だと思う

春ですね
 
 
 

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by jazzmaffia | 2015-03-31 15:17 | Recommend | Comments(0)

脳神経科医からみた『音楽』の凄さと怖さ

なんだか最近本ばっか紹介してるね
以前もちらっと紹介したこの本、
やっと読み終わったので、レポを記しておきます

音楽をまた違った角度で捉えてみると
凄く面白くもあり怖くもあり、、、
という本でしたね

以下、自分のメモのために記すレポです
きっと長くなります、
興味があればどうぞ
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『音楽嗜好症〜Musicophilia』Oliver Sacks 著 2010年
さいわい音楽を生業にしているし、
日々音楽にどっぷりではあるが、
どっちかというと
美術やダンスや演劇などと共に、
表現手段のうちの1つ、という認識でいたが
脳神経科医の目線で書かれたこの本を読んで、
音楽がいかに「人間であることの一部」なのかということを知ることが出来た
事実、あらゆる人種の文化の中で音楽は高度に発達し、重んじられている

アルツハイマーを始めとする、いろんな脳の病にかかり
記憶力が全く無くなって来ても、
ある音楽にだけは反応し、その音楽が鳴っている間だけは
歌い、演奏し、普通に見える反応を示す症例を始め、
驚くべき量の症例を
脳神経医学の歴史や、歴史上の人物を多数引用しながら説明して行く
そりゃもう、、、ヘビーでした 笑

以下、自分的にメモっておきたい部分を記していきます
どんな種類の音楽もいっさい聞かずに、5,6日間を森の中で過ごすと、無意識のうちに周囲に聞こえる音、おもに鳥のさえずりを再生する様になることに偶然気づきました。その場の野生動物が「私の頭にこびりつく歌」になるのです。ひょっとすると、もっと原始的な時代には、旅する人間は、自分がどこにいるかを示す視覚的な手がかりに音の記憶を加えることによって、知っている地域をもっとたやすく認識出来たかもしれません。 ・・・・著者への手紙より
→都会で暮らしていて、失っている感覚の1つなのかもなぁ・・・と街中に溢れる宣伝音楽を聞きながら思った

ショスタコヴィッチという作曲家のはなし
戦時中にドイツ軍の爆弾の破片に当たり、数年後のレントゲン撮影で、脳の聴覚野に金属の破片が刺さっていることが分かったという・・・
・・・しかしショスタコヴィッチはその金属片を取り除くことを嫌がった。何故なら彼の話では、そのかけらがそこにあるから、頭を傾ける度に音が聞こえるのだと言う。
→雷に打たれてから急に音楽が頭に流れる様になり、ピアニストになった医師の話もでていたが、聴覚をつかさどる脳の部位に何がしか刺激が加わった状況になると、いろんな症状が起きる。それがこうした、作曲家となれるくらいのプラス作用に働く場合もあれば、その逆もある。そんな話

これは先日も記したことだけど
ヴェトナム語と北京語を母語として話す人たちは、単語のリストを読むときに非常に正確な絶対音感を示す・・・・4歳から5歳のあいだに音楽の訓練を始めた生徒の場合、中国人の生徒のおよそ60%が絶対音感の基準を満たしたのに対し、アメリカの非声調言語を話す生徒で基準を満たしたのは14%に過ぎなかった
→絶対音感は小さい頃から教育して・・・とはよく言われるが、なるほど音程を大事にする言語を小さい頃から話していれば絶対音感を持てる可能性が高くなるってことでもあるんだね

モーツァルトの友人の、ピアニストで作曲家のマリアテレジアフォンパラディス、の話
幼い頃から目が見えなかったフォンパラディスは、聴覚の世界、特に音楽の世界に順応していて、モーツァルトのような絶対音感と音楽記憶力で有名だった。18才のとき、著名な医師による治療を受けている期間、少し視力を回復したが、そのせいで音楽の知覚、記憶力、そしてピアノ演奏の力が急激に衰えた。医師の治療が終えた後、また視力が衰えてしまったが、彼女は悲嘆にくれた訳ではなかった。というのも、それから彼女は音と音楽の世界に再び完全に没入することができて、輝かしい経歴を取り戻すことが出来たのだ
→Stevie WonderやRay Charlesの例も本中に出て来るが、盲目ということは、すなわち本来視覚情報を処理する為に動いていた脳の部位が、聴覚用に使われることがある、という話。そりゃあそうだ!と手を打つ話でもあるね

共感覚=音と色などを同時に感じることを言うのだが
人はみな、もともと色が聞こえる共感覚者だが、生後3ヶ月くらいでこの2つの部位の接続がなくなってしまうと、共感覚を失うのかもしれない
→なるほど、大人になると、機能的に独立して「音」「色」を感知する部位が、幼児の時はまだ分化せず混じり合っている。でもその分化が完全に出来なかった場合に「共感覚」というのは起こりうるのかもしれない、て話

音楽と記憶喪失、の章で
本番前に酒を飲み過ぎてしまったピアニストの話
・・・演奏前に余計に飲み過ぎました。そして記憶喪失になったようで、ステージでストーンズの曲を演奏している最中に「気がついた」のです。ひどく酔っぱらっていたので、自分の指がその曲を弾いていることにビックリしたのを覚えています。とても自分の指とは思えず、私はただその指が動いて、ほかのバンドメンバーと一緒に正しい音を弾き、和音を鳴らしているのを見ているだけでした。私がしゃしゃり出て音楽に合わせて「弾こう」とすると、弾き方が全く思い出せなくて、自分の演奏の流れを完全に止めてしまったのです。それしか覚えていないので、さいわいにも私はそれからまた気を失ったようです。奇妙なことに、翌日バンド仲間に尋ねると、私はストーンズの曲の時にちょっと間があいたことを除けば、すべての曲を問題なく弾いていたといわれ、彼らは私がそんなに酔っぱらっていたことを知りませんでした。
→この感じはすごく分かる。さいわい記憶が飛ぶことこそ俺はないけど(今のとこ)、テンション次第では「誰が弾いてるんだ?」と俺の指を見ることがあるし、変に意識すると間違うこともある。上記のようなことをやった知人友人は数多いるしね 笑

脳のはなしとはちょっと違う、引用
音楽のルール、にまつわる話で
ストラヴィンスキーが『春の祭典』において、それまでの音楽の約束事を意図的に破ってみせた。この作品は1913年にはじめて演奏されたとき、パリ警察が介入する程の大騒動を起こした。伝統的な古典的バレエ音楽を期待していた観客は、ストラヴィンスキーのルール破りに激怒したのだ。しかし時が経ち、上演が繰り返され、聞き慣れなかったものが耳に馴染んで、今では「春の祭典」はベートーヴェンのメヌエットと同じくらい「おとなしい」コンサート曲として愛されている。

音楽による誘惑/効果に関しては
こんな小説や映画の話も
EBホワイトによる1933年の風刺小説「ウルグアイの覇権」では、催眠効果のある楽句を繰り返しエンドレスで放送する拡声器を備えた、無人機を飛ばすことによって、ウルグアイは世界征服を実現する。「外国の領地の上空で鳴るこの耐え難い音は、たちまち民衆を狂気に陥れた。そうなればウルグアイは都合のよいときに軍隊を送り込み、愚か者どもを征服し、土地を手に入れることが出来る
同様のテーマはティムバートンのパロディ映画「マーズアタック」でも用いられている。侵略して来た火星人は知らぬ間に作用する歌によって脳を破裂させられ、最終的に打ち負かされる。

皆ご存知「ボレロ」で有名なモーリスラヴェルも
晩年脳の病である種の認知症にかかっていたという。
彼は意味失語症にかかり、象徴やシンボル、抽象概念、あるいはカテゴリーに対処出来なくなった。しかし彼の創造する心は、あいかわらず音楽のパターンと旋律に満ちあふれていた
〜〜そして著者の言う仮説がまた驚きだ〜〜
実際、ラヴェルは「ボレロ」を書いたとき、認知症にかかり始めていたのではないかと思える。単一の楽句が何度も繰り返され、音と器楽編成は大きくなって行くが、展開がまったくない。そのような繰り返しはつねにラヴェルのスタイルにあったが、初期の作品ではもっと大規模な音楽構造を構成する要素だったのにたいして、「ボレロ」の場合、反復パターンのほかには何も無いと言える。
→なるほど、あの反復の音楽を、あの時代に書き下ろしたというのは、実は病的と言っていいのかもしれない、て話だね

*****

音楽って
「感じればいいじゃん!」なんてつい言っちゃいがち、言われがちだけど
その感じる大元って、つまるところ「脳」な訳だ
その脳がどういう状態かによって如何に音楽の聞こえ方が変わってくるのか
というふうに考えると、面白いし底知れないね

現代のように、
デジタルなもの、打ち込みな音楽を幼児期から聞いて行ったときに
脳にはどのように刻印されていくんだろうか?

旧来、
ギターやピアノなどの弦の振動であったり
打楽器や管楽器の響きであったり
を生で聴くことで感じていた脳が
変に整えられたデジタルな音を聴いて育って行った時に
果たして脳は進化していくのか退化して行くのかどっちなんだろう?

デジタルなものにしか反応しないような人間もこれからは増えて来るんだろうか?
生のギターやピアノを「全く気持ちよくない!」と言う人間も増えて来るんだろうか?
「よい音楽」「だめな音楽」
という分け方も、感情論を置いておくならば、つまるところ脳科学に行き着くんだろうか?

いろんなことを考えさせられる、
視野を広げてくれる聴覚についての本
でした





『音楽嗜好症〜Musicophilia』Oliver Sacks 著
 
 
 

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by jazzmaffia | 2015-03-25 01:38 | Recommend | Comments(0)

夜露死苦 現代詩

人から薦められた本を読むのが好きだ
それが尊敬する人の薦めだと尚更だ
その「尊敬する人」がなぜ「尊敬できる何かを持つ」ことが出来たのか?
の理由の片鱗を知ることが出来るからだろう

今日紹介する本は
昔からよく聴いていたFLYING KIDSの浜崎貴司氏の推薦本
幸いにも最近よく関わらせてもらっていて、
かつ、差しで呑んだりして
その際にオススメな本を紹介し合ったりして、
濃い時間を過ごさせていただいてる

他にも沢山オススメな本は教えてもらったが、
読みやすくて、最初に手をつけた本がこちら

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『夜露死苦 現代詩』都筑響一 著

奇しくも昨夜覗きに行ったイベントも「言葉の日」だったけど
差しで浜崎さんと呑んだ際も「言葉」「言葉の力」についての話をしていた

例えば俺が、昔の人、
例えば寺山修司などを読んでいて
「いいなぁ」と思うのは、こんな話

海がLa Merで、女性名詞であることを知ったのは高校3年生だった
なぜあの雄大な海が女性なのか、ぼくには理解出来なかった
海が女性である以上、たやすく自分の裸を見せることは、
ぼくの自恃が許さなくなった。
そしてぼくは泳ぐ、ということに疑問を持ちはじめた。
寺山修司 「自己紹介」より

ついつい使い捨ててしまっている言葉だけど、
立ち止まってその意を考え直すことで広がるイメージ
その、いい感じで「立ち止まる」「立ち止まらせる」言葉に
例えば寺山修司などの60〜70年代の作品は溢れている

「その感じって今こそ大事にしたいんですよね」
的な話をした際に浜崎さんから薦められた本がこれ、だと記憶する

事実、この「夜露死苦現代詩」には
今や絶滅したと思しき「現代詩」は
実は町のここそこに形を変えて存在していて、
今でも人々を言葉で鼓舞し、言葉で脱力させている
結果「立ち止まらせている」のだと

HipHop〜ラップはもちろん正当な現代詩の末裔だろうけど
*暴走族が当て字で表記した言葉たち「夜露死苦」「愛羅武勇」などなど
*痴呆系、障害者の類が記す驚異的な言葉の洪水、ある種のアウトサイダーアート
*死刑囚が記す俳句
*見世物小屋の口上
*湯呑みに記された詠み人知らずの詩
・・・などなどに加え、

ワープロ〜パソコンで文字入力時の誤変換を
「箱の中の見えない詩人」と捉えるのは面白かったね
確かに変換ミスコンテストにてピックアップされていたという誤変換集は
人々を立ち止まらせ、笑わせる、時に誤解を生む、強力な言葉となっている
「五期ぶり快勝」→「ゴキブリ解消」 
「洗濯物取り込んできました」→「洗濯物と離婚出来ました」
「美白」→「美は苦」
「イブは空いています」→「イブは相手います」
・・・などなど、誤変換で意味が真逆になっちゃうのもあるしね、
これを言葉の面白い組み合わせということで「詩」と言っちゃうのは面白い視点だね

あとは今更なるほど、と思ったのが
Eminemなどを紹介する、Rapを現代詩という視点で説明していた件り
*現代は、ノーベル賞を取った文学者はせいぜい賞金1億円くらいだろうが、
ヒップホップのスーパースターたちはアルバム1枚で10億円単位の利益をあげてしまう
形を変えた「現代詩」がいま如何に世界を席巻してるのか?とも言えるのではと

*エミネムの、妻を殺す物語を娘に聴かせるという形の「97' Bonnie&Clyde」を紹介しつつ、
落ちるとこまで落ちたテレビの歌謡番組などでは絶対に取り上げられない、
こういう作品を今の若者たちは最も支持していたりする、という事実を
大人たちはもう少し理解した方がいい
メディアをにぎる大人の世界と、
ストリートの現実との間に横たわる絶望的なギャップ

ふつうに面白いと思って聴いていたHipHopも
冷静にこういう視点で見るとまた興味深くなる

この本を読んでから、
Eminemをまた聴き直してしまった
確かに、エミネムは、
それまでストリートの現実を題材にされていた中、
プライベートのひどい現実を素材にしたことが新しかったのかもしれない


*****

現代は
HipHopアーティストが、
下手な詩人小説家よりも今は支持されているという側面がありつつ

「本が最近読まれなくなった」と言われつつも
実は
「人類史上最も文字を日々目にする時代」が現代だ、という側面もある
そう、SNSへのアクセス時間がその理由だ

確かに俺もついついSNSを開いてしまう
リンクで面白そうな情報が貼られているとついアクセスして読んでしまう
気づくと脳内が情報だらけになっている

だからこそ、この
「立ち止まる」時間
というのを大事にしたいなぁ
と思う読了感でした



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by jazzmaffia | 2015-03-22 15:32 | Recommend | Comments(0)

"Blurred Line"の著作権侵害問題から思うこと

個人的には
Marvin Gaye遺族側が言ってることも
Pharelle側が言ってることも
ごもっとも

問題の根っこは「著作権」という考え方そのものにある、と俺は思う

、、、て話

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記事はこちら

http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/26768/2#

Marvin Gaye "Got To Give It Up"に少なからずインスパイアされて
Robin Thicke "Blurred Line" が出来ているであろうことは
確かに多くの人が気づいていることだけど
この距離感の相似をもって「盗作」とするならば
たった今街に流れる音楽はほとんどが「盗作」だ

 

J-Pop系のメロディ/構成のあり方も既聴感のあるものばかり、
すなわち調べて行くと「盗作」として元ネタを特定するのは難しくない
でも問題が深刻だと思うのは
作者本人が「盗作」の意識を持っていない場合の方が今は多いはず
「せつない系」ってだけで使われるコード進行はおおよそパターンが決まってるし
クライアントもそのパターンの使用を求めて来たりする訳でね
すなわち似たようなものが町にはびこる現象が起きる
残された個性の発露は「タレント性」「ファッション」くらいか?

 

一方、クラブ系、本格派とされるものになると
今やメロディーやコード進行を重要視しないものがほとんど
例えばダブステップなどでも
むしろ大事なのが「音色」「エディット」
そしてそれらはおおよそどれかの「ソフト」を使用、組み合わせることで作れる
、、、だとしたらそうした音楽で「著作権」を議論するならば、
その「ソフト」制作者も主張する権利が出て来る、とも言える

 

そしてほとんどの国ではストリーミングで音楽を聴くのが主流となってきているし、
遅かれ早かれ日本もそうなっていくし、
、、、ていうのも見えている


そもそも今回の件の元ネタ側、

Marvin Gaye作品がどれだけ他からの「影響」ゼロで作られたか?

というのも微妙でしょ?つかそういうことは有り得ない

もちろんMarvinは俺もリスペクト大なレジェンドだけど、

彼がこの楽曲をどれだけ本人のみで作ってるのか?

自体も実は怪しい側面があるしね

 

などなどを見て行くと
「著作権」という考え方は
20世紀後半を中心に世界を席巻したビジネスモデルであり
そのモデルは今後少しずつ衰退して行くのではないか??
と思う今日この頃です

 

だって、冷静に考ると、
いくら素晴らしい作品だとしても
その作者の死後、
遺族がずっと(50年とか、ある程度限定されるにせよ)
報酬を手に入れられる
って何かおかしい気がするんだよね、、、


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by jazzmaffia | 2015-03-20 18:23 | ひとりごと | Comments(0)

これから世界はどうなっていくのか??

これから世界はどうなっていくのか??
俺に限らず、皆が同様に思っているテーマだと思う

でも、ほとんどの場合、
「政治家がクソだ」
「あいつがA級戦犯だ」
「あの大手企業がひどい」
「マスコミが、メディアがよくない」
、、、などなど、自分とは凄く距離のある人に対しての不満がまず出て来て、
結論が
「どうなっちゃうんだろうねぇ・・」
という、結論になっていない諦観で皆遠くを見つめて終わり
なケースが多い、気がする

俺は少なくとも、そんなオチは嫌いだね
先日行った横丁の飲み屋にいた70歳くらいと思われる爺さんの言葉たちと
まだ若い側の20~40代の台詞が同じじゃだめでしょ??

幸か不幸か、今このご時世の本屋には
「これからどうしていくべきか?」
「何を見直すべきか?」
的な、未来へのヒントな本で溢れている

一方では
「こんなご時世でも成功する秘訣」的な本も多数転がってるけどね
そっちはもうベクトルが違う、と俺は思っている
終わり行く資本主義の、でもまだ終わっていない現在、
かじれるかもしれない最後の果実を、無理くり探し出そう、という話に過ぎない
もちろん俺自身もそんな資本主義の最後の果実でギリギリ食わせて頂いている側ですがね
これがずっと続くなんて思っていない

じゃあどうなっていくのか??
それを角度の違う、こんな本を同時に読んでみるのをオススメします
一冊を読んでいるだけだと、共感と目から鱗で終わるかもしれないけど
3册も読むと、相反することが書かれていたりもして、混乱するはず
その混乱を整理して、初めて「自分の」未来像が描けるようになる
・・・と思って日々色んな本を読んでいる訳です

前置きだけでめっちゃ長くなっちゃいましたが、
オススメな本を3册紹介します
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「資本主義の終焉と歴史の危機」 水野和夫著
これは先日もこのブログで紹介しましたが、
専門的な経済学的視点な話も、噛み砕いて説明してくれている本です
そしてキーポイントとなることは何度も書かれているので
より主旨をつかみやすいと思います

内容はもうタイトル通りです
いかに「成長戦略」がもう時代遅れか、時代にそぐわないか、
を痛感させられる本でもありますね

そんな折、今日のニュースで
「ファミリーマート」と「サークルKサンクス」が合併か?
という話がありましたが、
この本を読んだ後が故、まさに違和感を感じる話でしたね
少なくともニュース上では
「セブンイレブン」「ローソン」に業績が負けているから
それに対抗するための合併、と説明されているけど
その合併はテンポ整理すなわち雇用が減る可能性を示しているし、
合併して無事業績アップしたとしても得するのは上の人たちだけ、
株主たちだけ、ということになる
現状の業績が大幅赤字だってんならまだ分かるんだけど、
「成長戦略」をベースに考えているから、こういうことが起きる
そしてその先はもう限界が迫っている

この本にも書かれている様に、
「ゼロ成長」を良しとする社会、が今後の最先端になる、
戦争のない社会へのヒントになる、
ということが見えて来る、そんな本です


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『世界はすでに破綻しているのか?」高城剛著
ハイパーメディアクリエーターの高城剛氏は
賛否が別れる人でもありますが、
個人的にはその素晴らしきフットワークで
世界中を取材してきたのを元に発信する情報なので、
常にチェックしている人ですね
有料メルマガも読んでます

で、この本は上記の
「資本主義の終焉と歴史の危機」の
世界中の現地取材版&現地レポといった本
Kindleで読んでみました

これはまた目から鱗な情報に溢れている面白い本ですよ
世界中に、既に過去、経済破綻したことがある国が存在している訳で、
そんな国の国民はどうしているか?その後どうなったか?
という現地レポは特に面白い

中でも過去2度も破綻していて、
また最近も破綻の危機にあるアルゼンチンのレポは面白い
アルゼンチン国民は現在、誰もお金を信用していないがゆえ、
田舎に農地を持つ、共有する人がほとんどだとか
(破綻しても最低限食って行けるから)
モノがあふれる消費社会に警鐘を鳴らすため、お金を一切使わない、
交換マーケットな「フリーガニズム」が実践されていたり、、、
などなど、、、
今後、
日本が破綻したら??ということを想像した時に、
じゃあ具体的にどうすればいいのか?
どうしておくと得策なのか?
というのが見えて来る本です

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『「自分」の壁』 養老孟司著
解剖医学者が本業である氏は、
一方で社会学者的な側面もあり、
色んな角度で社会分析をしてきた人で
俺も多数著書を読んで来ました
この本は新作の部類ですね

これはまたクールな社会分析本と言っていいでしょう
「自分探し」「自己アピール」が
いかに日本人には向いていないか、
を明快に説明している本です
流石の医学者な説明は明快で心地いいです

例えば、人間の体内は実はウィルスだらけで、
かつヒトゲノムのDNAの30%はなんとウィルス由来のものだそう
つまり人間の体はウィルスとの共生で成り立っている
つまり「私の体は私だけのものではない」

「自分」というものを先に設定するから
いろんな矛盾が起きる
アメリカ的な「自分」アピールありきの社会のあり方の限界を
まさかの視点で説明される

一方「共生」の感覚のほうが強い日本人にもデメリットはある
一億玉砕な、おかしな方向へ一つになってしまうこともある訳で、、、と

そんな視点で、
エネルギー問題から政治問題、絆の良し悪し、な話まで、
読みやすくて、ある種肩の力を抜いてくれる本です

逆説的だけど、
自分探しのために、この本を読むとすごくいい、と思う


*****

3.11から4年が経ち
これからどうなっていくのか?
どうしていくべきなのか?
というのは皆で考えて行きましょう
誰かに任していてはストレスしか残らないからね



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by jazzmaffia | 2015-03-13 02:19 | ひとりごと | Comments(0)