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歴史は勝者の都合の良いように書き換えられている

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いやあ、、、恐ろしい本です。いや、本だからこそ記せたと言うべきかもしれない。何が恐ろしいって、俺が学校でテレビで教わってきた歴史が実は勝者の都合の良いように書き換えられてきたものだと思い知らされる本だから。ただ、これらはテーマがテーマだけに、ある種の危険も孕んでいる。特にヒトラーにまつわるものは、今や世界的にヒトラー=ナチ=絶対悪という共通認識で統一されている訳だから、タイトルを見るだけで
「そんなヤバい思想の本をSWING-Oは読んでるんだ」
という勘違いをされそうで、これを記しているだけでも少しドキドキする。

なにせ今は読書をしない方が多くなったのでね、Twitter~Xぐらいの140文字以内の文章でもってしか判断できない方が多いからね。いや140文字ですらもちゃんと意図を汲み取ることが出来ない方が多いからね。そういう意味での怖さです。

でも話を進めましょう。

この2冊とも、学校で教える内容とは違います。いずれの本も冷静に解説されてますが、ポイントはこう言うことです
「教科書に載っている歴史は、勝者の都合の良いように記されている」
と言うことに尽きます。ヒーローとされる人が実はそんな清廉潔白なヒーローなはずがないし、悪とされた人が救いようのない絶対悪なはずがないことも同様だと言うことです。

まずはこちらから
■「明治維新という過ち」原田伊織

これは近藤房之助さんの勧めで知りました。これがまず目から鱗だらけでした。教科書からテレビからでヒーローとして崇められている坂本龍馬、彼からしてグラバー商会つまりイギリスの会社で働いていた、つまりイギリスの都合の良いように働く男であったと。そのイギリスはついその前にアヘンを中国にばら撒いて清(中国)を滅ぼしたばかりで、日本をイギリスの都合の良いように作り替える策略を進めていた、その手下にすぎないと。ただ、昨今のように坂本龍馬をヒーローのように崇める理由はただ一つ、司馬遼太郎氏の彼への愛あふれる著書「竜馬がいく」による影響なのだと。

吉田松陰などはテロリストだし、そもそも「松下村塾」って名前からして吉田松陰が作った塾かと思っていたら、彼が行ったことのある(玉木文之進が開いていた)塾にすぎないのだと。一方敗者側である江戸幕府はダメダメと言われがちだが、ペリー来航のはるか前にすでに日米修好通商条約を結んでいたし、勝海舟の活躍ですらも後付けの歴史観であると。そもそも「薩長同盟」なるものは存在しないし「明治維新」という言い方ですらも大正時代以降に呼ばれるようになっただけだという事実。

なぜそういう歴史の改竄が行われたか?それは酷い経緯を経たとしてもなにせ長州が天下を取ったからだと。必要以上の殺戮を戊辰戦争でした遺恨が残っているからいまだに会津では長州〜山口への恨みが消えないのだけれど、それらを正当化するための各種の強引な美化が行われたと分析されている。

時間軸を丁寧に追っていくと炙り出されるリアルな歴史。そしてその後の歴史の書き換えに唖然としっぱなしの本でした。松陰神社に行くのはもうやめようと思います。


■「教科書に書けない、グローバリストに抗したヒトラーの真実」福井義高 著
日本史の嘘はまだしも、ヒトラーにまつわるものは慎重に呟かないと、どう言われるか分からないが、それは著者もよく分かってらっしゃるので、時間軸と残っている文書を丁寧に引用しながら、
*ヒトラーが本当に目指していた大ドイツという国のあり方
*どれだけソ連スターリン、アメリカのルーズベルト、イギリスのチャーチル、それらの国に後押しされたポーランドが戦争を望んでいたか?
を解説していく本で、これまたイメージが大きく変わる本です。

それこそホロコーストと呼ばれるユダヤ人虐殺ですらも、順序だって見ていくと趣が変わってくるのだ。そもそもナショナリズムがドイツに限らず台頭した時代、ドイツはむしろバルト海にいるゲルマン人を呼び戻し、それぞれの民族がそれぞれの土地に落ち着くように無血革命を目指していた(占領だけの民族浄化ではないってことね)。ところが大恐慌に陥ったアメリカが戦争を望み、世界革命を目指すソ連スターリンが望み、そこに追い込まれるようにして、ポーランドに開戦してしまう(それも元々ドイツであった場所が占領されているのを取り戻すためのもの)。そこに至るまでにどれだけ和平交渉をしようとしていたか?の資料が数多残っていて、むしろ開戦を望んでいたのが英米の支援を受けていたポーランドであったという事実。しかも最初にユダヤ人およびドイツ人への差別と迫害を進めていたのはポーランドであった、と。

、、、そして今日に至る戦後史観の軸であるニュールンベルク裁判が、ドイツを追い込んだ側(英米仏ポーランド)の責任に触れられないように、なにせ最初に進軍したドイツが悪い、となるように気をつけて行われたことが各種資料から炙り出されている。

もちろん進軍してしまったヒトラー、そしてその後の内乱を鎮められなかった責任は大きいが、彼だけになすりつけるにはあまりに不自然なことがわかった。最近でも「チャーチル・ヒトラーから世界を救った男」という映画があったようだが、平和条約を結ぼうとするヒトラーに対して、それを拒絶してドイツを潰す=戦争を望んだのがチャーチルであるということには今の歴史観では触れられていない。

*****

こうしてみると、日本もなかなかに複雑な歴史を持っている中、平然と改竄されて教育されている訳だけど、ヨーロッパもなかなかに複雑な状況に陥っている。「大ドイツ」を阻止しようとする中の第一次・第二次大戦であったが冷戦を経て、結果的にヨーロッパの中では最も経済的にも影響力のある国「大ドイツ」となっているのが現在。でもヒトラー/ナチズムだけを絶対悪として臭いものに蓋をするような教育をドイツ国内ではされていて、その蓋が腐りつつあり、さらに複雑な社会になってきている現在だとも言えるのかもしれない。

やはり「絶対悪」と片付けるだけの思考停止は控えたいものだ。より良き未来のためにも。



# by jazzmaffia | 2024-02-18 23:12 | ひとりごと | Comments(0)

歴史は勝者の都合の良いように書き換えられている

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いやあ、、、恐ろしい本です。いや、本だからこそ記せたと言うべきかもしれない。何が恐ろしいって、俺が学校でテレビで教わってきた歴史が実は勝者の都合の良いように書き換えられてきたものだと思い知らされる本だから。ただ、これらはテーマがテーマだけに、ある種の危険も孕んでいる。特にヒトラーにまつわるものは、今や世界的にヒトラー=ナチ=絶対悪という共通認識で統一されている訳だから、タイトルを見るだけで
「そんなヤバい思想の本をSWING-Oは読んでるんだ」
という勘違いをされそうで、これを記しているだけでも少しドキドキする。

なにせ今は読書をしない方が多くなったのでね、Twitter~Xぐらいの140文字以内の文章でもってしか判断できない方が多いからね。いや140文字ですらもちゃんと意図を汲み取ることが出来ない方が多いからね。そういう意味での怖さです。

でも話を進めましょう。

この2冊とも、学校で教える内容とは違います。いずれの本も冷静に解説されてますが、ポイントはこう言うことです
「教科書に載っている歴史は、勝者の都合の良いように記されている」
と言うことに尽きます。ヒーローとされる人が実はそんな清廉潔白なヒーローなはずがないし、悪とされた人が救いようのない絶対悪なはずがないことも同様だと言うことです。

まずはこちらから
■「明治維新という過ち」原田伊織

これは近藤房之助さんの勧めで知りました。これがまず目から鱗だらけでした。教科書からテレビからでヒーローとして崇められている坂本龍馬、彼からしてグラバー商会つまりイギリスの会社で働いていた、つまりイギリスの都合の良いように働く男であったと。そのイギリスはついその前にアヘンを中国にばら撒いて清(中国)を滅ぼしたばかりで、日本をイギリスの都合の良いように作り替える策略を進めていた、その手下にすぎないと。ただ、昨今のように坂本龍馬をヒーローのように崇める理由はただ一つ、司馬遼太郎氏の彼への愛あふれる著書「竜馬がいく」による影響なのだと。

吉田松陰などはテロリストだし、そもそも「松下村塾」って名前からして吉田松陰が作った塾かと思っていたら、彼が行ったことのある(玉木文之進が開いていた)塾にすぎないのだと。一方敗者側である江戸幕府はダメダメと言われがちだが、ペリー来航のはるか前にすでに日米修好通商条約を結んでいたし、勝海舟の活躍ですらも後付けの歴史観であると。そもそも「薩長同盟」なるものは存在しないし「明治維新」という言い方ですらも大正時代以降に呼ばれるようになっただけだという事実。

なぜそういう歴史の改竄が行われたか?それは酷い経緯を経たとしてもなにせ長州が天下を取ったからだと。必要以上の殺戮を戊辰戦争でした遺恨が残っているからいまだに会津では長州〜山口への恨みが消えないのだけれど、それらを正当化するための各種の強引な美化が行われたと分析されている。

時間軸を丁寧に追っていくと炙り出されるリアルな歴史。そしてその後の歴史の書き換えに唖然としっぱなしの本でした。松陰神社に行くのはもうやめようと思います。


■「教科書に書けない、グローバリストに抗したヒトラーの真実」福井義高 著
日本史の嘘はまだしも、ヒトラーにまつわるものは慎重に呟かないと、どう言われるか分からないが、それは著者もよく分かってらっしゃるので、時間軸と残っている文書を丁寧に引用しながら、
*ヒトラーが本当に目指していた大ドイツという国のあり方
*どれだけソ連スターリン、アメリカのルーズベルト、イギリスのチャーチル、それらの国に後押しされたポーランドが戦争を望んでいたか?
を解説していく本で、これまたイメージが大きく変わる本です。

それこそホロコーストと呼ばれるユダヤ人虐殺ですらも、順序だって見ていくと趣が変わってくるのだ。そもそもナショナリズムがドイツに限らず台頭した時代、ドイツはむしろバルト海にいるゲルマン人を呼び戻し、それぞれの民族がそれぞれの土地に落ち着くように無血革命を目指していた。ところが大恐慌に陥ったアメリカが戦争を望み、世界革命を目指すソ連スターリンが望み、そこに追い込まれるようにして、ポーランドに開戦してしまう。そこに至るまでにどれだけ和平交渉をしようとしていたか?の資料が数多残っていて、むしろ開戦を望んでいたのが英米の支援を受けていたポーランドであったという事実。しかも最初にユダヤ人およびドイツ人への差別と迫害を進めていたのはポーランドであった、と。

、、、そして今日に至る戦後史観の軸であるニュールンベルク裁判が、ドイツを追い込んだ側(英米仏ポーランド)の責任に触れられないように、なにせ最初に進軍したドイツが悪い、となるように気をつけて行われたことが各種資料から炙り出されている。

もちろん進軍してしまったヒトラー、そしてその後の内乱を鎮められなかった責任は大きいが、彼だけになすりつけるにはあまりに不自然なことがわかった。最近でも「チャーチル・ヒトラーから世界を救った男」という映画があったようだが、平和条約を結ぼうとするヒトラーに対して、それを拒絶してドイツを潰す=戦争を望んだのがチャーチルであるということには今の歴史観では触れられていない。

*****

こうしてみると、日本もなかなかに複雑な歴史を持っている中、平然と改竄されて教育されている訳だけど、ヨーロッパもなかなかに複雑な状況に陥っている。「大ドイツ」を阻止しようとする中の第一次・第二次大戦であったが冷戦を経て、結果的にヨーロッパの中では最も経済的にも影響力のある国「大ドイツ」となっているのが現在。でもヒトラー/ナチズムだけを絶対悪として臭いものに蓋をするような教育をドイツ国内ではされていて、その蓋が腐りつつあり、さらに複雑な社会になってきている現在だとも言えるのかもしれない。

やはり「絶対悪」と片付けるだけの思考停止は控えたいものだ。



# by jazzmaffia | 2024-02-18 23:12 | ひとりごと | Comments(0)

スピリチュアルジャズに接近した頃のサンタナ"Welcome"がいい!

 言わずと知れたスーパーギタリストSantana。1969年にデビューなので俺が生まれた年にデビュー、つまりキャリア54年!最近もご活躍なのは感服でしかないんですが、これだけのキャリアがあるとノーチェックな時期もあっても仕方がない。そんな、ノーチェックだった1970年代半ばの作品たちが意外や今の自分にフィットするものだったとは!!!なレビューです。

 ざっくり俺なりに区分けするならこんな感じ
■1
1969~1972年 衝撃のデビュー、ウッドストック出演、ヒット曲連発のラテンロック期

■2
1973-1976年 ジャズアーティストに接近したスピリチュアル期

■3
1977-1992年 AORに接近しつつポップだが迷走期、そして珍しく少しブランク

■4
1999- ブランクの後のまさかの特大ヒット連発&キャリアを包括する現在へ

 雑誌などで開設されるのは大抵1、せいぜい近作な印象で、ロック系雑誌では■2の時期は大抵「迷走期」とスルーされることが多い。実際にインドヨーガを支持していて宗教名Devadipをクレジットに載せたりしていたりもする時期。スターなアーティストはThe Beatlesあたりに始まり、一時期のBob DylanであったりAl GreenやPrinceを例に出すまでもなく、そういう時期があるもの。で、そう言う時期の作品は「迷走期」とされるのが定番。つまりジャーナリストからの「あまりチェックしなくてもいいよ」と言うメッセージにも取れる。実際そんな訳で俺もスルーしていた。

 で、先日あるときたまたまその「迷走期」の始まりとされるギタリストJohn McLaughlinとの共演盤"Love Devotion Surrender~邦題:魂の兄弟たち"(1973)を聴いてみたらJohn Coltrane曲を取り上げた作品であることに驚いた。俺の好きな"Naima"もやっている。ロック雑誌では前作の"Caravanserai”(1972)を名作とされがちだが個人的には何度聞いても好きになれなかったが(それが理由でその後をチェックしてなかった)、このコルトレーンを軸にしたセッション作品は意外と聴ける。「あれ?」と思って色々この時期のものを聴いていて辿り着いたのがこの"Welcome"、これは個人的サンタナのベスト作に認定させてもらうことになった。

スピリチュアルジャズに接近した頃のサンタナ\"Welcome\"がいい!_d0094512_10531722.jpeg
"Welcome" by Santana (1973)

このアルバムはジャケットがこのように地味なので、更に俺の中では「見たことのない」アルバムだった。が、クレジットを見るとJohn Coltraneの妻だったAlice Coltraneが参加しているし、Pharoah Sandersの元で歌っていたLeon Thomasもいるし、当時Chick CoreaとのReturn To Foreverで一世を風靡していたFlora Purimもいる!なんだこの全てを飲み込む坩堝のような面々は!

 そして、レコードに針を落とすと、ある程度予想されたスピリチュアルジャズとサンタナのギターの邂逅がありつつも、DJで使いたくなるようなフリーソウルな楽曲も多数入っていて驚いた。特に気に入ったのはA-2 "Love Devotion Surrender"、Leon Thomasが歌うこの曲はなかなかのグルーヴィーなソウル楽曲で爽やかでもあってまさにフリーソウル。




同趣向のA-4 "When I Look Into Your Eyes"もいいし、Flora Purimのスキャットが心地よいA-5"Yours Is The Light"もあるし、インストなA-3"Samba de Sausalito"B-1"Mother Africa"もいい。でもってアルバム最後はAlice Coltraneと一緒にJohn Coltraneの"Welcome"で終わる。なんと美しいアルバムなんだ。

まさに
スピリチュアルジャズとラテンロックの融合

ある種のスピリチュアルジャズはフリージャズ的にカオスになりがちだったりするんだが、このアルバムは心地よい明るさ、感謝の気持ちに溢れてるとでもいうか、まさにWelcomeな内容だ。

で、レコードの日本盤の良いところは解説がついているところ。インターネット誕生前の時代の解説は著者の友好録がものを言う時代でもある。このアルバムの解説はサブカルに詳しい今野雄二さんが書かれていて、なんと発売前にサンタナ自身からデモ状態のカセットをもらって事前にチェックできた旨が書かれている。当初はアルバム2枚組にする構想もあったらしいが、色々削って編集されて一枚のアルバム仕上げられたようだと書かれている。「素晴らしいパーカッションナンバーがあったのがカットされているのは何故だろう」などと記されていて興味をそそられる。よきアルバムのアウトテイクやボツ曲は「きっとそれもいいんだろうな」と想像されるからね。

スピリチュアルジャズに接近した頃のサンタナ\"Welcome\"がいい!_d0094512_11392499.jpeg

 っと今の耳で聞くと素晴らしいアルバムも当時は一気にセールスが落ちていくことになり、かつこの後更にスピリチュアルジャズ化が進んで行くので、悪くない曲はあるが、アルバムとしても聴けるギリギリのバランスが刻印されたのがこのアルバムのように思う。でもこのスピリチュアルな迷走セッションののちに、現在につながるスタイルの発露したアルバム"Amigos"(1976/「哀愁のヨーロッパ」収録)に繋がるのだから、迷走は大事だね。

 ではこれもDJ向けでもあるだろう、Flora Purimが羽ばたく心地良きブラジリアンジャズな"Yours Is The Light"でも聴いてもらいながら




スピリチュアルジャズに接近した頃のサンタナ\"Welcome\"がいい!_d0094512_11223434.jpeg
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# by jazzmaffia | 2024-01-21 11:35 | SWING-OによるReview | Comments(0)