2020年 04月 17日
ヨーロッパ映画の日本版DVDは音程が変わっちゃってる!!

まずその「音程の違い」に俺が気づいた理由は
=24秒で本来より1秒短くなる
ピアノが大事な映画なのに・・・
by jazzmaffia | 2020-04-17 01:40 | ひとりごと | Comments(4)

日本のNTSC方式では秒30フレーム、60フィールドとなります。
60コマの絵が使えるので、フィルム24枚の絵を60コマに振り分けていくことでテレビ放送に対応させています。具体的には11/222/33/444…と、フィルムのコマを2フィールドと3フィールドずつ順番に振り分けます。そうすることで、視覚上さほど気にならないレベルで24コマのフィルムを60フィールドに振り分けることが出来ます。
ではPAL方式ではどうかというと、50フィールドでは違和感無くフィルムの24コマを振り分けることが出来ません。この問題を解決するには2つの方法があり、ひとつはブログでもご指摘されている通り25フレームに次の1秒の頭1コマも入れちゃうパターン。こうすることで引っかかりの無い綺麗な映像が実現します。ただし映像と音声が若干の早回しになってしまいます。
もう一つ、これはPAL圏内で制作される映画独特の文化なのですが、どうせ家庭で観るとき25フレームになるんだったら、最初からフィルムも秒25コマで撮影してしまおうというパターンです。上映機材も秒25コマに切り替え可能です。こうすることで、ソフト化の際になんの問題も起こりません。
つまり、結論としては、おそらくこの映画はPAL方式に合わせて最初から秒25コマで撮影されており、秒25コマで再生するのが正しい速度ということになります。
残念ながらNTSC方式では秒25コマを違和感無く60フィールドに振り分けられないという逆の問題が発生するので、やむを得ず秒24コマに遅くして対応したのではないでしょうか。
フィルムの再生速度こそ正義かと思いきや、とんだ罠ですね。
長文失礼いたしました。
結論、音楽映画で音程がずれる症状は何とか無くして欲しいものですね。
YouTube動画をムービーとして画面キャプチャしたところ、1秒60フレームで、その素材を無理矢理AdobeのPremiere ProでNTSC(29.92fps)にコンバートしようと頑張りましたが、あらゆる設定を試みるも、カクカクが残り足掛け3年になります。60フレームのままDVD-Rに焼いても見られるのであれば、MacのOS付属アプリiMovieにかけて書き出しすればいいのでは?と思いながら、まだ出るらしい新しいMacBook Proを買ってからにしようと先延ばし中です。
アナログ放送時代、NHK BS2でフランスの音楽映画『愛と哀しみのボレロ』が放送された際、PAL素材をNTSC変換したため、絶対音感がある友達には拷問に近かったようです。
昨年、往年のカラヤンやバーンスタインが指揮し、フィルム収録・編集されていた演奏会をNHKが8K化したものを2Kにダウンコンバートして放送されたものを録画しましたが、映像は明らかに25フレーム/秒で、フリーズしコマ送りで確認できました。不思議に思っていましたが、上にコメントされた方のおっしゃるとおり、フィルム撮影時に25コマ/秒であったのであれば、NHKの最先端技術でもどうしようもなかったのであろうと、とりあえずガッテン!しました。
クラシック音楽が好きなので、ヨーロッパでビデオ撮影・編集された輸入NTSC版DVDを何枚も持っていますが、不思議と記事にある映画ソフトのような不具合はありません。PALからNTSCへの変換だから?
フレームレート変換に関わらず、未熟なサウンド・エンジニアが反響音をいじったり加えると演奏されている音程からズレることがあります。音声をマルチトラックで作成する際は、特に要注意です。ステレオ音源でもAudacityなどで実験可能かと。PALへの変換で尺が変わると音程も変わります。
長々と失礼いたしました。

オリジナルと同じにしてと、声を大にして言いたいです。今も1957版のレミゼラブルをネットで注文したところですが、到着するまでわかりません。まだこんなことをやっているのでしょうか。