432hzと聴いてピンと来る人はどれくらいいるだろう?
俺自身は過去ラジオから何から色んな場所で、時にこのblogで
432hz調律については話して来ましたが
まずは少し復習しておきましょう。
通常A(ラ)の音を440hzに調律するのが基本となってます
実際電子ピアノ〜シンセサイザーも出荷時は全て440に調律されてます
クラシックなりある種意図的に441hzや442hzにすることはありますが
大抵の現場、大抵の流れてくる音楽は440調律で作られた音楽になってます。
ではそもそも何故Aの音を440hzにすることが世界で統一されているのか?
と考えたことあります?
考えたことある人はセンスがいい!
そう、「常識を疑え!」です
常識とされているものにはちゃんと歴史的理由があったりはするけれど、
守らなければいけないとは限らないのです。
簡単に説明すると、調律は時代と国によってまちまちでした。モーツァルトは422hzでチューニングしていたことが、残ってる音叉で確認されてます。あとはピアノメーカーによっても違ったと言います。それを、ピアノ界におけるグローバリズム到来とでも言えばいいでしょうか。1939年にロンドンで行われた国際会議で決められたのが440hzなのです。
そして432hzとは何か?
これは検索していただくと色々出て来ますが、「440hzになったことは時代的意図があり、本来人間が気持ちいい調律は432hzだ」という話まで出て来ます。つまり人間にとって、いや地球に優しい432hzだと人間がのんびりしてしまう。当時は産業革命が世界を席巻し、更には第二次大戦に向かってまっしぐらの時期。なので、人間にとって緊張感のある調律を国際基準にしたほうがいい、ということで意図的に選ばれたものが440hzだという論です。
実際説得力があるのが、周波数とは1秒あたりに振動する数ですから、素因数分解をして、どのような数字なのかを解析してみると
440=2x2x2x5x11 なのに対して
432=2x2x2x2x3x3x3 は2と3に分解される
なので、
あまり分解できない440は共鳴しにくい、エッジのある緊張感のある音楽になり、
432の方が地球に溢れるあらゆるものに共鳴しやすい心地よい音楽になる、という論理です
432を実践されてる音楽は色々存在するんですが、最近一番話題なのはポーランドのピアニスト、スワヴェクヤスクウケですね。彼は娘の子守唄用にということで432hzチューニングをしたソロピアノ作品集を出していたりします。これがまず気持ちいいんです!
「夢の中へ」というシリーズがそうですね。聴いてみてください。
こうした調律の音楽は、ボーーッと聴くのに最高です。スワヴェク氏のライブでもかなりの観客が眠りにつくそうです(笑)。なかなか眠れない人はこのアルバムをBGMにしてみたらいかがでしょう?決して耳に邪魔になる帯域が出ていない、ある種こもって聴こえるような音像ですしね。多分録音の仕方も気をつけて、よりヒーリング的な仕上がりを目指したものだと想像されます。
そんな「調律を気をつけた楽曲」を俺も作ってみよう、
ってことでまずは実践!
最近毎月リリースしている45名義の新曲を
432hzで作ってみたので
聴いてみてください。
タイトルは「Imaginary Moon~空想の月旅行」です
"Imaginary Moon" by 45
どうです?
空想の月旅行は出来ましたか?
打ち込み音楽ではありますが、432hzチューニングにしただけで、他の曲とはまたなんだか違う響きに聴こえませんか?こうした「調律も表現方法にした作品」というのはこれからも時折発表していこうかと思います。俺もいつかは生ピアノを432チューニングして録音したものをリリースしてみたいなぁ・・・
過去記事
■「絶対音感」について (2016/5/11)