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45名義の「空想旅行音楽集」"Imaginary World" 配信開始

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 時は2020年の暮れ、想像以上にコロナ禍が続き(夏には終わってると思ってましたよね?)、「一体これからどうなるんだ?」と。俺のようなミュージシャンは「一体これからどうすればいいんだ?」とみな思っていた。そんな頃ふと思い立った

「今の時代は配信で良ければ、自分でアップロードできるんだったよな」

と思って調べて、大した額でもないし、(1曲アップロードするなら1500円ぐらい)せっかくなんで楽曲配信でもするか。なんなら何ヶ月か連続リリースしてやろうかな。と思って始めた個人的プロジェクトが"Imaginary Journey ~ 空想旅行音楽"プロジェクト。どこにも行けないし、そうこうしているうちに飲みにも行けなくなっちゃった。

そんな折だからこそ俺だから出来ることをしよう!
空想でどっかに連れて行ってあげれるような音楽を作ろう!

そうやって始めた"Imaginary Journey"シリーズも結構溜まってきたので、2曲の新曲を追加しつつ、10曲入りのアルバムにして、タイトルを"Imaginary World"としてこの度配信を開始しました。今回はその10曲を全曲解説しようと思います。よかったら聴きながら読んでくださいませ。このジャケットの象形文字のような記号の意味がわかるように、シングルジャケットとセットで解説しますね。

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Tr-01 Imaginary Water "空想の水"
 これは今回のアルバムのための新曲、ではありますが、俺音楽のコアなファンだったら「あれ?聴いたことある!」と思う、はずです。2019年にリリースしたソロピアノアルバム"SOUL PIANO"収録の"Bottom Of Water ~水の底"を土台にしたものです。実際の時間軸で言うとこちらのトラック作品の方が先にアイデアとして出来ていて、それをピアノだけの作品に仕上げたのが2019年、そこからまた再構築し直して仕上げたもの。なかなかの時間軸ですね。ピアノだけ作品とはまた違う心地良さがあると思います。是非ヘッドフォン〜イヤフォンで聴いてみてください。


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Tr-02 Imaginary Satellite "空想の人工衛星"
2022年1月25日リリースした作品。これは当時読んだ村上春樹「スプートニクの恋人」の小説そのものではなく、旧ソ連から打ち上げられた人工衛星スプートニクの話が好きで、と言うのも何度目かの打ち上げでは犬が載せられていて、そのまま行方不明になったらしいんだが、宇宙では動物の体は死んでも腐らないので70年経った今でも遠い宇宙を人工衛星を操縦しているのかもしれない、、、という想像から作った曲です。


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Tr-03 Imaginary Freedom "空想上の自由"
これは、曲自体は聴いたことがある人が多い曲でしょう。 #Salesforce のテレビCMに使われて2020年秋に沢山流れた曲ですね。放送終了後、それを再構築して2021年の6月25日に配信開始した曲です。今の自分の耳で聞くとちょっとスネアが明るすぎるなと思ったので、少しミックスごと調整してこの度アップし直してます。


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Tr-04 Imaginary Paradise "空想の天国"
これは2021年1月25日にリリースした、このシリーズ第二弾。2008年ごろのストック曲をリメイクして仕上げました。タイトル通り、空想上のパラダイス、楽しき南国リゾートをイメージして仕上げました。まぁまぁ人気曲ですね。この辺りから、再生回数を伸ばすにはどうしたら良いのか?を考えるようになりました。再生回数ってほんと曲の良し悪しだけじゃないですからね。プレイリストに入るか否か、そのためには?みたいなのが色々あって、今日現在でも色々試行錯誤中ですけど(笑)


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Tr-05 Imaginary Island "空想の島"
記念すべき?このシリーズ第一弾はこの曲。2020年12月25日リリース。まさに「空想旅行」に相応しい曲でしょ?Tr-04とセットでこうして聴くと南国に行きたくなるんじゃないかな?これも2008年頃のストック曲をブラッシュアップしたもの。そう、その頃の45名義の作品の色ですね。何せ沢山作ってたのでw


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Tr-06 Imaginary Flower "空想の花"
2022年4月25日リリース。これはちょうどこの頃、 #安次嶺希和子 というシンガーと作った"Flower Song"という曲のリリースがあって(4/24)、その翌日リリースを目掛けて作った曲ですね。Flower~花にかけた二曲。オリジナルジャケはこの世に存在しないと言われる花びらが7枚の花、というイメージのイラストを自分で描きました。


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Tr-07 Imaginary Moon "空想の月"
2021年4月25日リリース曲。これを「聴き覚えがある!」と思ってたあなたはSWING-Oマニア中のマニアです。これはラッパーの #タカツキタツキ と二人で作った「月夜のボタン」という曲のトラックが土台になってます。その「月夜のボタン」は2014年に、山口にある #中原中也記念館 で音楽展示作品として作ったもの。その後ライブでも何度かやったことはありますけどね。お気に入りのトラック〜ピアノフレーズでもあったので、ブラッシュアップしつつのインスト作品として発表させてもらいました。ちなみにこの曲はチューニングをA=432hzにしております。また他曲と響きが違うはずです。


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Tr-08 Imaginary Wolf "空想の狼"
2022年2月25日リリース。1月の「空想の人工衛星」に続き、寂しい雰囲気の曲が続きましたね。遂に酒提供も禁止されてしまったような頃ですよ。そりゃあこんな気分にもなります。絶滅寸前の狼が、仲間がいるのか確認するために吠えている、、、そんな様を想像しながら音もジャケも作りました。


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Tr-09 Imaginary Forrest 空想の森
2021年3月25日リリース曲。まさに緊急事態が発令されていた頃ですね。そんな折はなるべくひと気のない公園などを選んで散歩してました。このジャケに使った写真はネットから拾ってきたものですが、このような深い森に行きたい気分だったのを覚えてます。暗い森を彷徨いながら歩いてると、光が差し込むところがあったりして、そういう場所の神々しさはまた格別に気持ちいいものです。そんなことを想像しながら音に落とし込んだ曲ですね。


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Tr-10 Imaginary Planet 空想の惑星
最後もまた新曲です。。。と言ってもこれも実は2011年に一時期会員制のウェブサイトで配信してたことがある曲なので、ひょっとしてひょっとしたらご存知の方がいるかもしれません。そのサイトはもうその数年後に閉じてますから、10年以上所在のない曲でした。その時は"Europaエウロパ"という、木星の惑星の名前で、生命体がいたことがあるかもしれない惑星と紹介されていて、そこからインスパイアされて作った曲でした。ほんの少しだけブラッシュアップして「空想の惑星」として発表させていただきました。このアルバムの中では一番シンセ使いが多い、近未来的な仕上がりです。


*****

いかがでしたか?空想旅行音楽は?

実はコンピレーション用に作って、現在も配信している "Imaginary Door 空想の扉"という曲もあるんですが、それはこちらには入れませんでした。それも音世界的には同様の心地よい、妄想〜瞑想むきな音楽です。

このシリーズの後に少し"Sampo Music"というシリーズも始めてみたりしてます。やっと外に堂々と出れるようになって一年ですからね。まだ一年ですけど。そのシリーズもまたいずれ新作を作ったりして、作品集にまとめようかな?などと思ってます。

45trioなどとは違って、生活の中にそっと寄り添えるような作品を45名義では今後作っていこうと思いますので、そっとチェックしておいてくださいね。






# by jazzmaffia | 2024-03-26 00:04 | SWING-OによるReview | Comments(0)

Wonder Stevie !こんな本があったとは!!

先日古本でひょっこり見つけて驚いた!
こんな本があったとは!
しかも"Songs In The Key Of Life"(1976) リリース直前までの半生の記録とある
これが800円!これは買うでしょ!
そしたら中に織り込んであったプレイボーイの記事(これは1980年ごろの物と思われる)も面白くて、、、

、、、てことで読んでみたら非常に読みやすく、かつ濃厚な内容だったので、早速レビューしておきます

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「Stevie Wonder ~わが半生の記録(冷たい鏡の中に生きて)」
三浦憲 編・著

著者のあとがきが1976年夏、出版が1977年1月とあるので、"Songs In The Key Of Life"が1976年9月にリリースなので著者もまだそのアルバムの全貌が知らない中記された本ということになる。そもそも三浦憲って誰なんだろう?古いレコードのレビューなどでも見かけない名前だ。

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三浦憲(みうらけん) 1943年生まれ
ミュージックライフ勤務後、音楽評論生活に入る。現在、半年ごとに海外で生活しながら取材執筆活動をしている。

とある。俺が残念ながらあまり触れてこなかったミュージックライフのライターなのか。しかもこの本を執筆する頃は既にフリーランスのライターのようで、検索してもあまり出てこないし、いやそもそも出版社の立風書房というのも聞き覚えがない。

そんな個人的に謎な本として手に取ったが、これがまた素晴らしい本だったのだ。著者が1973年から76年までの3年間にスティービーと密に行動した上で記されたものというのも驚きだ。そんなジャーナリストがいたんだとは知らなかった。

この本はこのような構成になっている。
第一章 冷たい鏡の中に生きて
誕生秘話から1976年までの半生

第二章 ただ今録音中
キーオブライフのレコーディングレポート

第三章 迷信を打ち砕く青年 スティービー
著者とスティービーとの関わり、逸話

ディスコグラフィー(アルバム解説)

このまず第一章から素晴らしい。自伝とも他伝とも違う、本名スティーブランド・モーリス・ジャドキンズという盲目の男の主人公になりきってしまうような記録なのだ。兄弟喧嘩のやりとりなどもその様に記されているから、そのような感覚になるんだろう。盲目だけど負けず嫌いなスティービーは木登りもするわ、レスリングや果ては水泳もやっていたそうだ。楽器との出会いの感動と、のめり込む様もリアルでまるで映画を見ているような文章で一気に95ページを読み切ってしまった。

中でも驚きだったのは芸名のStevie Wonderの由来。有名なのかもしれないが、俺は知らなかった。
社長のベリーゴーディーJrが「スティーブランド・モーリス」って覚えにくいから名前をつけようと言ったのが理由1
そしてワンダー(驚異の)スティービーにしよう!と決まったが、なんと秘書が名前と姓を間違えて契約書を作ってしまい、逆の「スティービー・ワンダー」としてしまったのが理由2なんだそうだ。確かに英語圏の名前としては逆が正しいからね。ワンダーという名字は多分ないと思われるからね。

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そして第二章がまたレコーディングレポ、それも何トラックのレコーダーを使って何をやって、、、という具体的なレポの宝庫で、著者が撮ったと思われる写真も数多あってミュージシャンな自分としては興奮してしまう章だった。でも何より興奮というか驚愕だったのは、"Fulfillingness' First Finale"(1974) 以降に少なくとも1000曲は作っていて、300曲はレコーディングされたと記されていること。そしてレコーディング詳細まで記された"In The Buisiness"という曲や、Moogだけで作られた"Eleanor Rigby"とか、結果「キーオブライフ」に入れられていない曲の話も出てきていて、聴きたくなる気持ちが増してしまう。この先、世に出ることはあるんだろうか?

いや実際この本のレビューでも、俺の手元にあるレコード「キーオブライフ」の解説でも"Lady Prima"という曲のことが記されていて、直前までアルバムに入る予定だった曲だけでも数多あることが想像される。

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この本のレビューを見るだけでも
"Lady Prima"
"Late December"
"Give It Up"
"Crazy Letter"
が結果未発表に終わっている曲だ。
うーん気になるなぁ。

そんな訳でびっくり玉手箱な半生の記録本だった訳ですが、この本にひょっこり挟まれていた1980年ごろと思われる("Master Blaster"への言及があることでわかる)プレイボーイ誌のインタビュー記事、これがまた面白かった。なにせタイトルが
「勝新太郎vsスティービーワンダー」
だからね。「なぜこの組み合わせ?」と思ったが、読んでいて腑に落ちた。この頃、勝新太郎は盲目の座頭市の映画制作に夢中だったので、盲目繋がりでこの様な対談となったのだ!と。芸能誌らしい着眼点だわ(笑)

これは写メで全ページアップしておこう。もう
「きれいな女の識別法は?」
「さわってみれば分かるさ」
なんてやりとりだけで大爆笑でしょう

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なかでも驚きの馬鹿話をしているくだりがあったので、そこはアップにしておきましょう。

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勝新太郎 「迷信」のおかげで、日本じゃイン○になってた男たちがみんな治っちゃった

なんだその話、その切り口!!笑

いやぁこの記事に一気に印象を持って行かれそうですが、なにせこの本、良かったです。挟まれている絵も良くてね。藤島亮という方の挿絵らしいんだけどどれも素敵だった。中でも本の中で「キーオブライフ」のジャケットのミーティングのシーンがあり、結論はキーボードを軸にしたものにしよう、っていう話になっていたんだが、実際はご存知のこの様なジャケになった。

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で、そんな話の後に本の中にこんな絵が出てくるんだわ。

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本なのでちと見にくくて申し訳ないが、こんなデザインのものだとしたらまた素敵なジャケだっただろうなと想像させられる素敵な絵でしょ?いやぁ面白いなぁ。今のところ自分の知ってる限りでは、ちゃんとした伝記本はないんだけど、まさかこんな昔に「半生をまとめる」形の本を、しかも日本人著者が記していたなんて、、、

三浦憲さん、その後どんな執筆活動をされたんだろう?





# by jazzmaffia | 2024-03-19 19:57 | SWING-OによるReview | Comments(0)

表情が感情を作る(こともある)

 先日京都を散歩してるときに、仕事帰りと思しき女性とすれ違った。素敵な身なりでそれなりな容姿もお持ちの方だった。が、如何せん苦しげで辛そうな表情をしていた、何なら眉間に皺が寄るほどに。その時に「あぁ言ってあげたいなぁ、、、迷惑がられるのがオチだけど」と頭によぎったことはこんな感じ。

「どれだけ辛いことがあった、もしくは待ち受けているんだとしても、少し頑張って作り笑顔をしてみませんか?
意外とね、作り笑顔をしてると、その苦しい気持ちが少し和らいだりするんですよ。
本当に苦しい時は余程頑張らないと作り笑顔も出来ないですけどね。

そして何とか作り笑顔をして、ほんの少しでも気持ちが和らいだりすると、
今抱えている問題が少し解決したりすることもあるんですよ。それが相手ある話だとしても。

感情があって表情がある、それも半分は間違ってないんですけど、
表情が感情を呼び込むってこともあるんですよ。」

 そう、どれだけ生まれ持った素敵な容姿をお持ちでも、表情が常に辛そうな人には残念ながら良いことは起きないだろうなと思うんだ。人がなかなか近寄れなくなっちゃうしね。逆に容姿に関わらず、表情が素敵だと、人間性も素敵だろうなと、何ならいろんな楽しいこと楽しい人を呼び込めそうな人だな、友達になっても楽しそうだな、、、と。

 でも明日は、いや一寸先は我が身。すれ違う人を見ながら、いろんな人生を想像しながら、いろんな場所を歩きたい、そんな散歩人生です。

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# by jazzmaffia | 2024-03-12 18:31 | ひとりごと | Comments(1)